子育てしながら働くのがしんどく感じるのは、なぜ?
子育てしながら正社員がつらいと感じるのは、「なにに限界を感じているのか」、具体的な理由が見えていないことが多いです。
たとえば、体力の問題なのか、時間が足りないことなのか。どこに負担が集中しているのかがわかると、とるべき行動が見えてきます。
この記事では、しんどい理由を整理しながら、今の状況を少しでも楽にするヒントをお伝えします。記事を読めば、どの原因に当てはまるかがわかり、仕事の見直し方がわかりますよ。
子育てしながら正社員は無理と感じるのは珍しくない
子育てしながら正社員として働く生活に限界を感じるのは、本人の能力や努力が足りないからではありません。
厚生労働省の「2024年 国民生活基礎調査の概況」によると、子どもがいる家庭の母親の約8割が仕事をしています。多くの家庭で仕事と子育てを同時に担っている中で、両立の難しさを感じる人がいるのも珍しいことではありません。
育児は予定通りに進まないことが多いものです。たとえば、急な発熱で保育園から呼び出されるなど、予測できない出来事が頻繁に起こりますよね。
その結果、仕事と家庭のどちらにも気を張り続ける状態になり、心身ともに負担が大きくなってしまうのです。
ただし、しんどく感じる理由は人によって異なります。体力の消耗なのか、時間の余裕がないのか、あるいは職場や家庭の環境が影響しているのか。
まずは、自分がどのような理由でつらさを感じているのかを整理しましょう。次の章では、「正社員は無理」と感じる理由をタイプ別に見ていきます。
子育てしながら正社員が無理になる4つの限界タイプ
慢性的な疲労が続く「体力限界タイプ」
子育てしながら正社員として働く生活では、体力の回復が追いつかなくなることがあります。
通勤やフルタイム勤務だけでも、自然と体力は消耗します。そこに家事や育児が重なると、体を休める時間がほとんど取れない生活になりがちです。
疲れが残ったまま次の日を迎える状態が続くと、体力的にも精神的にも余裕がなくなります。
たとえば、朝起きた時点ですでに疲れている、休日でも疲れが抜けないといった状態が続くことも。こうした状態は一時的な忙しさではなく、体力の限界が近づいているサインかもしれません。

疲労がたまっている状態で、気力だけで乗り切るのは難しいですよね……。
慢性的な疲労が続く「体力限界タイプ」の場合、気合いで乗り切ろうとするほど負担が大きくなります。働き方や生活の負担を見直さない限り、疲労は解消されにくいでしょう。
常に時間に追われる「時間限界タイプ」
子育てと正社員の両立がつらくなる理由として、時間の余裕がなくなることもあります。仕事と育児のスケジュールが重なると、常に時間に追われる生活になりやすいからです。
子どもの送迎や家事の時間を考えると、働ける時間は限られます。その中で仕事の責任もこなさなければならないため、スケジュールが常に詰まった状態に。少し予定が崩れるだけで、その後の仕事に影響が出る場合も……。

時間に追われる状態が続くと、気持ちの余裕がなくなりやすいです。
たとえば、出勤前は自分の身支度だけでなく、子どもの着替えや登園など、会社に着くまでのタスクが山積みです。
日中は仕事を進めながらも、業務を時間内に終えられるか、子どものお迎えに間に合うかと、常に時間を気にする場面も多くなります。
常に時間に追われる「時間限界タイプ」の場合、時間の使い方を工夫するだけでは解決しないことも。働き方やタスク量そのものを見直す必要があるかもしれません。
人間関係に悩む「職場限界タイプ」
子育てしながら働く負担は、仕事内容よりも職場環境によって大きくなることがあります。特に職場の人間関係や雰囲気が影響します。
育児中は、子どもの体調不良によって急な休みや早退が必要になりますよね。予定通りに働けない場面で理解がない職場では、心理的な負担が強くなりやすいです。

休みを取りづらい雰囲気があったり、早退を申し出るたびに気まずさを感じたりすることはありませんか?
自分が休むとほかの人に仕事をお願いすることになるため、申し訳なさを感じてしまう人も少なくありません。その結果、仕事量そのものよりも、職場の空気や周囲への気遣いがストレスになる場合もあるのです。
人間関係に悩む「職場限界タイプ」は、仕事内容よりも職場の制度や環境が原因になっていると言えるでしょう。仕事や生活リズムを見直す前に、職場環境が負担になっていないか改めて考えてみてくださいね。
家庭との両立が難しい「家庭限界タイプ」
子育てと正社員の両立が難しくなる理由として、家庭内で、家事や育児を誰が担うかのバランスが崩れているケースもあります。家事や育児の役割がひとりに集中していると、仕事と家庭の両方で余裕がなくなりやすくなります。
たとえば家庭でワンオペ状態が続くと、仕事が終わったあとに休む時間がほとんどないですよね。
総務省の「令和3年社会生活基本調査」によると、6歳未満の子どもがいる家庭では、夫の家事・育児時間は1日平均1時間54分しかありません。近年は夫の家事・育児時間も増加していますが、いまだに家庭内の負担は女性ばかりになりやすい状況です。

家に帰ってから一度も座ることなく常に動き続ける生活では、負担が積み重なっていくのは当然です。
タスクが多く、子どもとゆっくり過ごす時間が取れないことにストレスを感じる人もいます。忙しい中で精一杯やっているのに、「今日も子どもと遊べなかった」と罪悪感を抱いてしまうこともあるでしょう。
家庭との両立が難しい「家庭限界タイプ」の場合、働き方だけを変えても状況は改善しないかもしれません。パートナーと家事や育児を分担する、外部のサポートサービスを利用するなど、ひとりにかかる負担を減らすことが大切です。
子育てしながら正社員が無理な原因タイプ診断
しんどい理由を言葉にして整理すると、「なぜつらいのか」が見えやすくなります。

原因がわからないままだと、気持ちだけが追い詰められることに……。
負担の正体をはっきりさせてモヤモヤから抜け出すために、以下のチェックリストを使って、自分がどのタイプに近いか確認しましょう。
チェックした項目の アルファベット(A~D) を数え、一番多いものがあなたの限界タイプです。
【チェックリスト20問】
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 朝起きた瞬間からすでに疲れている | A |
| 朝は毎日時間との戦いになっている | B |
| 子どもの体調不良で休むと職場で気まずい | C |
| 家事や育児の負担がほとんど自分に集中している | D |
| 寝不足が続いていて常に体がだるい | A |
| 保育園の送迎や家事で分刻みの生活をしている | B |
| 時短勤務でも仕事量が減らない | C |
| パートナーの協力があまり得られていない | D |
| 子どもが寝た後は何もできないほど疲れている | A |
| 仕事中もお迎えの時間に間に合うか気になる | B |
| 子育てへの理解が職場にあまりないと感じる | C |
| 子どもとゆっくり過ごす時間がほとんどない | D |
| 疲れすぎてイライラしたり涙が出ることがある | A |
| 自分のための時間がほとんどない | B |
| 上司や同僚との人間関係がストレスになっている | C |
| 家のことと仕事の両立で常に罪悪感がある | D |
| 休日も疲れが取れず回復しない | A |
| 常に時間に追われている感覚がある | B |
| 「子どもがいると働きにくい」と感じる場面がある | C |
| この生活をこの先も続けていいのか不安になる | D |
- Aが多い人:体力限界タイプ
慢性的な疲労や睡眠不足が積み重なり、体力面で限界に近づいている - Bが多い人:時間限界タイプ
仕事と育児のスケジュールが重なり、時間の余裕がなくなっている - Cが多い人:職場限界タイプ
仕事内容よりも、職場環境や人間関係が大きな負担になっている - Dが多い人:家庭限界タイプ
家事や育児の多くをひとりで担い、仕事と育児の両方で余裕がなくなっている
【タイプ別】子育てしながら正社員が無理なときの対処法
体力限界タイプ|まず体力消耗を減らす
チェックリストでタイプがわかったら、その負担の原因を減らす対策をしていきましょう。
まず、体力限界タイプの場合は、体力を消耗している要因がなにかを見つけ、その時間を減らすことが改善の近道です。疲れが回復しない状態が続くと、仕事も育児も余裕を持って向き合うことが難しくなります。
通勤時間や長時間勤務、家事や育児の負担など、普段の生活の中で体力が削られる要因がいくつもあります。

これらを一度に変えるのは難しくても、少しずつ負担を減らすことで、体を回復させやすくなりますよ。
たとえば、時短家電を取り入れる、洗濯や掃除の回数を減らす、家事の一部を外注するなど、家事の負担を減らす対策はいくつもあります。職場では、勤務時間や業務量について上司に相談し、働き方を調整できるかを検討してみましょう。
体力の消耗を減らすことで仕事や育児へのストレスが少なくなり、心の余裕も生まれてきますよ。
時間限界タイプ|時間の余裕を作る
時間限界タイプの場合は、時間をうまく使うことよりも、生活全体の予定量を減らして余白を作ることが大切です。予定が詰まりすぎている状態では、小さな遅れが連鎖して大きな負担につながりやすいためです。

仕事も育児も完璧にこなそうとすると、毎日のスケジュールを回すだけで余裕がなくなります。送迎や家事、勤務時間などの予定が重なると、常に時間に追われる生活になるでしょう。
たとえば、業務量を調整できるか上司に相談する、働き方を見直す方法があります。在宅勤務やフレックス勤務など、柔軟な働き方が可能な環境に変えることができれば、時間も心の余裕も生まれるでしょう。
また、家庭でも「余白を作る工夫」を取り入れましょう。たとえば、休日に簡単な作り置きをして平日の調理時間を減らしたり、おかずの品数が少ない日があってもよいと割り切ったり。ちょっとした工夫で、日々の負担は軽くなりますよ。
時間に追われない状態を作ることが、仕事と家庭を両立するストレスを減らす大きなポイントです。
職場限界タイプ|職場のストレスを減らす
仕事内容そのものよりも、職場の雰囲気や制度がストレスの原因になっている職場限界タイプの場合、我慢して働き続けるのは危険。働く環境を見直すことで、負担を減らせる可能性がありますよ。
育児中は、急な休みや早退が必要になることがあります。そのため、育児への理解がある職場かどうかによって働きやすさは大きく変わります。
たとえば、部署によっては業務をチームで分担し、急な休みがあっても仕事を調整しやすい場合があります。反対に、担当者がひとりに固定されている業務では、休みにくさを感じやすいでしょう。

上司に働き方について相談する、部署異動を検討することも選択肢に入れてみてください。あなたひとりが我慢し続ける必要はありません。
職場環境や働き方を見直すことで、同じ会社でもストレスを減らしながら働くことができますよ。
家庭限界タイプ|家庭の負担を減らす
家庭限界タイプの場合は、働き方だけを変えるのではなく、家庭内の負担の割合を見直すことが大切です。
家庭内での役割分担が偏っていると、仕事が終わった後も休む時間がほとんど取れないですよね。その結果、生活全体の負担が増え、仕事との両立が難しくなるだけでなく「どうして私ばっかり……」という不満も募りやすいです。
まずは、今どの家事や育児を誰が担当しているのかを整理し、パートナーと話し合いましょう。たとえば、平日の夕食づくりは自分が担当し、休日の夕食はパートナーが担当する。ゴミ捨てやお風呂の準備はパートナーが担当するといった形で分担してみてください。

すべてを均等に分ける必要はなく、それぞれの働き方や得意なことに合わせて決めるのがおすすめ。
また、地域の育児サポートや家事サービスなど、外部のサポートを取り入れることも検討してみましょう。家庭内の負担が減れば心の余裕が生まれ、家族に優しくできたり、仕事にも前向きに取り組めるようになったりしますよ。
子育てしながら正社員が無理なら働き方を変える
在宅で働くという選択肢もある
子育てと正社員の両立がつらいと感じたとき、「続けるか辞めるか」の二択だけで考えてしまう人も少なくありません。
しかし実際には、働き方そのものを変えるという考え方もあります。生活の状況に合った働き方を選ぶことで、負担を減らしながら仕事を続けることができるのです。
在宅ワークは通勤がなく、時間の使い方を調整しやすい働き方のひとつ。自宅で仕事ができるため、子どもの送迎や家庭の予定に合わせながら働きやすいのがメリットです。

通勤時間がなくなるだけでも、生活に余裕が生まれると思いませんか?
最近では、パソコンとインターネット環境があれば働ける仕事も増えてきました。スキルを活かして在宅で収入を得る人も増えており、子育て中の働き方として選ばれるケースが多くなっているんですよ。
次の章では、在宅で始めやすい4つの仕事を紹介します。
在宅ワーク①オンライン秘書
オンライン秘書は、企業や個人事業主の業務をオンライン上でサポートする仕事です。オフィスに出社する代わりに、メールやチャット、クラウドツールを活用してオンラインで業務を進めます。
オンライン秘書の仕事内容は、以下のように多岐にわたります。
- スケジュール管理
- 資料作成
- リサーチ
- 問い合わせ対応
- SNS投稿作成など

パソコンを使った作業が中心のため、これまでの事務経験を活かしやすい仕事ですよ。
単なる事務代行ではなく、スキルと信頼で業務を支える「オンライン上の右腕」といえる存在。クライアントの業務全体を把握し、どうすれば成果につながるかを共に考え主体的に行動することが求められます。
提出期限を守れば作業時間は自由なことが多いため、子育てと両立したい人の選択肢として人気がある在宅ワークのひとつです。
在宅ワーク②SNS運用代行
SNS運用代行は、企業や個人のSNSアカウントをサポートする仕事です。
投稿作成などの「作業サポート」を中心に担当するケースもあれば、発信の方向性を考え、数値の変化を見ながら改善や提案をおこなうことも。

経験を積んで、「ブランドづくり」や「マーケティング」の領域まで担うケースもありますよ。
- 投稿内容の作成
- 画像の準備
- コメント・DM対応
- 運用のサポートなど
SNS運用代行は、企業や店舗の情報発信を支える仕事として需要が高まっています。
SNSが好きな人や、マーケティングに興味がある人に向いている働き方です。在宅で取り組める案件も多く、子育てと両立しながら働く方法として選ばれていますよ。
在宅ワーク③Webデザイナー
Webデザイナーは、企業サイトや広告バナーなどのデザイン制作をする仕事です。デザインスキルを身につけることで、在宅で案件を受注する働き方も可能になりますよ。
近年はAIやデザインツールの進化により、ある程度整ったデザインを作ること自体は以前より簡単になりました。しかしその一方で、「成果につながる設計」や「改善まで考えたデザイン」ができるWebデザイナーの価値はむしろ高まっているんです。
- SNSや広告などの画像・バナー制作
- LP(ランディングページ)デザイン制作
- Webサイト制作など
Webデザイナーも、パソコンを使って制作する仕事が中心。クライアントとオンラインでやり取りをしながら仕事を進めることが多いため、在宅でも働きやすい職種のひとつです。
在宅ワーク④動画編集
動画編集は、YouTubeやSNS動画などを編集する仕事です。動画コンテンツの需要が増えており、初心者でも比較的小さな案件から実績を積みやすいのが特徴です。

特に、コツコツとした作業が得意な人におすすめの在宅ワーク。
- 動画のカット
- テロップの追加
- 音声や映像の調整など
動画編集は、パソコンと編集ソフトがあれば始められる仕事です。空き時間に作業しやすく、継続案件も多いため、一度スキルを身につければ安定した収入源にもなりますよ。
実は、動画編集を副業から始める人も多いんです。知識とスキルが積み上がれば高単価案件を獲得できますよ。
子育てしながら理想の働き方を手に入れた女性の体験談
仕事と育児に疲弊する日々からインスタ運用代行へ

もりかさんは会社員として働く中で、想像以上に子育てと仕事の両立の大変さを感じ、入社10年目で退職。その後は、Webライターや営業の仕事をしたものの、自分の理想とする働き方ではなかったといいます。
そんな中、SNSに可能性を感じ、スキルを身につけSNS運用代行として在宅ワーカーに転向。リモラボに参加して約半年で、会社員時代の収入を上回りました。

お客様から「問い合わせが増え、新たに従業員を雇うことになった」と嬉しい報告をいただいたことがあるそう。
子育てしながらやりがいのある仕事ができ、充実した毎日を過ごしているもりかさんです。
ワンオペ育児の正社員から紹介が止まらないデザイナーへ

かつてのゆりさんは、デザイン会社で締め切りに追われ、ワンオペ育児との両立に心身ともに限界を感じていました。
独立後も時給換算500円ほどの「セルフブラック」状態で、家族との時間も減る一方。「このままではいけない」と、時間も場所も縛られない働き方を目指して一歩踏み出しました。
彼女が徹底的に磨いたのは、スキル以上に自走力(自分で考えて動く力)というマインドセットでした。

SNSでの発信を始めると、なんと開始13日目で最初のお問い合わせを獲得!
今では自分から営業をしなくても、紹介が絶えない人気デザイナーとして活躍しています。
収入も以前の10倍以上に増え、お子さんの習い事なども自分の力で気兼ねなく支えられるようになったゆりさんです。
まとめ
今回は子育てしながら正社員が無理と感じる理由と、その対処法についてご紹介しました。
- 子育てしながら正社員がつらいと感じるのは、本人の能力や努力の問題ではない
- 限界を感じる原因は「体力・時間・職場・家庭」の4つのタイプに分けられる
- 自分がどのタイプに当てはまるのか整理することで、取るべき対処法が見える
- 負担を減らすには、体力・時間・職場環境・家庭内の分担など原因に合った対策を取ることが効果的
- 正社員にこだわらず、在宅ワークなど働き方を変える選択肢もある
まずは、この記事で紹介したチェックリストを参考に、自分がどの限界タイプに当てはまるのか確認してみてください。
つらさの原因がわかると、今の生活をどこから見直せばよいのかが見えてきます。無理を続ける前に、働き方や負担の減らし方を考えるきっかけにしてくださいね。




















特に正社員の仕事は勤務時間が長く、任される業務の責任も大きい働き方。そこに育児が加われば、生活の中で背負う役割が一気に増えます。