SNSを見ていると、気づかないうちに時間が過ぎていたり、他人の投稿を見てモヤっとした気持ちになったり。「別にやめたいわけじゃないのに、なんだか疲れる……」そんな感覚を覚えたことはありませんか?
今回、リモートワーク実践スクール「リモラボ」では、SNSとの付き合い方に関する意識調査を実施しました。その結果、約7割が「自己肯定感が下がったと感じたことがある」と回答。
調査から見えてきたのは、SNS疲れは意志の弱さや向き不向きの問題ではなく、真面目に向き合う人ほど起きやすいという実態でした。
この記事では、アンケートデータとリアルな声をもとに、SNS疲れが起きる背景と無理のない付き合い方のヒントをご紹介します。
調査目的と回答者データについて
リモートワーク実践スクール「リモラボ」のメンバーを対象に、以下の内容で調査をおこないました。
【調査概要】
■調査対象:リモラボメンバー 753名(女性のみ)
■調査実施期間:2025年11月25日~2025年11月29日
■調査機関:自社調査(インターネット)
SNSをちゃんと使おうとするほど、時間が奪われていく
「ちょっとだけチェックするつもりだったのに……」
そう思ってSNSを開いたら、気づいたら30分、1時間と経っていた。そんな経験、あなたにもありませんか?
今回の調査でも、ほとんどの人が「SNSを見ていたら、気づいたら時間が経っていた経験がある」と回答しています(図1)。そのうち約6割は、「頻繁にある」と感じていました。

また、1日にSNSを使っている時間を見てみると、半数弱が2時間以上という結果に(図2)。仕事やプライベートを含め、SNSが日常の中で大きな割合を占めていることがわかります。

一方で、「SNSを見る時間を自分なりに制限する工夫をしているか」という点では、約6割が「特に何もしていない」と回答(図3)。

ここだけを見ると、「ついダラダラ見てしまっているのでは?」と感じるかもしれません。ただ、SNSはそもそも「ほんのちょっとのつもり」で開きやすく、終わりどきを判断しにくいツールでもあります。
情報を集めたり、気になる投稿を確認したり。明確な目的がなくても、気軽にアクセスできるからこそ、区切りをつけるタイミングを見失いやすい。今回の調査結果からは、そんなSNSならではの使われ方が浮かび上がってきました。
自由記述でも、こんな声が寄せられていました。
「楽しく見ていたけれど、気がつくとものすごく時間が経っていて辟易する」
「ただ時間を溶かしていると気が付いた」
SNSに時間を使いすぎてしまう理由として、「意志が弱いから」とか「気が緩んでるから」と言われることも多いですよね。でも今回の結果を見ると、それよりも、SNSという仕組み自体が「時間の区切りをつけにくい構造」になっていることが影響している可能性が高いといえそうです。
SNSがしんどくなる瞬間は、だいたい「人と比べている」とき
「情報が多くて疲れる」
SNS疲れの理由として、よく挙げられるのがこの感覚ですよね。実際、今回の調査でも「過度な情報量の多さに圧倒される」と答えた人は半数を超えていました(図4)。

ただ、もう一歩踏み込んで見てみると、次に多かったのが「他者の投稿と比べて、劣等感や焦りを感じる」という回答でした。
さらに、他人の投稿を見たあとに「自己肯定感が下がったと感じることがある」と答えた人は、全体の約7割にのぼっています(図6)。

この結果を見ると、SNS疲れの正体は単なる情報過多だけではなさそう。むしろ、情報を見たあとに生まれる「心の揺れ」がしんどさにつながっているのではないでしょうか。
【SNSを見たあとに浮かびやすい気持ち】
・自分はまだ足りていない気がする
・あの人はうまくいっているのに……
・このままで大丈夫だろうか
こうした思考が積み重なることで、気づかないうちに心がすり減っていく……。調査結果からは、そんな状態が浮かび上がってきます。
自由記述でも、次のような声が寄せられていました。
「だらだら見てしまって、あとでどっと疲れる」
「リアクションや返信をしなきゃと思うと、ログインするのが億劫になる」
「頑張っている人の投稿ばかり目に入ると、SNSを閉じたくなる」
「ネガティブなコメントや、誰かが攻撃されているのを見るのがつらい」
SNSを開いた目的は人それぞれでも、「見ているうちに、いつの間にか誰かと比べてしまう」という構造は、多くの人に共通しているようです。
今回の調査対象には、SNSを仕事や学習に使っている人も多く含まれています。しかし、「他人と比べてしまって疲れる」「気持ちが揺れる」という感覚自体は、使い方に関係なく起こり得るもの。
SNS疲れは特別な人だけの悩みではなく、誰でも陥りやすい、ごく自然な反応なのかもしれませんね。
数字を「わかって見ている」人ほど、感情が揺れてしまう
「いいねが思ったより少ないな」「フォロワーがちょっと減っちゃった……」SNSを見ていて、数字がふと気になってしまった経験はありませんか?
使う目的はどうであれ、投稿への反応や数字に心が動く瞬間は誰にでもあるものです。SNSを使っている以上、数字が目に入る場面は避けられませんよね。
今回のアンケートに回答してくれたリモラボメンバーも、例外ではありません。彼女たちの多くが、SNSを「参考にする」「学びに活かす」「改善のヒントを得る」といった目的で見ている立場にあります。
そのうえで調査結果を見てみると、SNS上のいいね数やフォロワー数を、常に、あるいはほとんどの場合「データとして割り切れている」と答えた人は、全体の約3割にとどまっていました。一方で、約7割の人が「時々」または「頻繁に」、数字を自分の価値と重ねて感じてしまうことがあると回答しています(図5)。

また、SNSを「世の中の流れを知るためのツール」として冷静に見られているかという問いに対しても、約3割は「感情的な影響を受けることが多い」と答えていました。
これらの結果から見えてくるのは、「数字の意味を理解していること」と「数字に心を揺さぶられないこと」は、まったく別だということです。
【数字を見たときに起こりやすい反応】
・なぜ伸びなかったのかを考えすぎてしまう
・他の投稿やアカウントと比べてしまう
・結果=自分の評価のように感じてしまう
また、自由記述でもこんな声がありました。
「伸びても伸びなくても、つい数字を見てしまう」
「これを続けて意味があるのかわからなくなる」
SNSの数字は本来、次の行動を考えるための材料のはず。それでも感情が動いてしまうのは、知識や理解が足りないからではありません。
むしろ、SNSにきちんと向き合い、よりよく使おうとしているからこそ起きやすい反応なのかもしれませんね。
「やめる」ではなく、「SNSとの距離を設計する」
SNSに疲れを感じたとき、「一度距離を置いたほうがいいのかも」「しばらく使わないほうがいいのかな」と考えることもありますよね。ただ、今回の調査結果を見ると、SNSを完全にやめるという選択よりも、「使い続ける前提」で付き合い方を工夫している人が多いようです。
先ほど触れたように、実際、SNSの利用時間を制限するための工夫については、約6割が「特に制限するための工夫はしていない」と回答していました(図3)。

この結果だけを見ると、「対策をしていないのでは?」「時間管理ができていないのでは?」と感じるかもしれません。
ただ、今回の回答者の多くは、SNSを仕事や学習のツールとして活用している人たちです。情報収集や投稿、反応の確認など、目的を持ってSNSを開く場面が多いからこそ、
・「見るのは◯分まで」
・「◯時以降は禁止」
といった一律のルールを決めること自体が、現実的ではないという背景があります。
一方で、回答をくわしく見ていくと、時間そのものを厳密に縛るのではなく、無意識に使い続けてしまわないための工夫を取り入れている人も一定数いました。
【SNSを見過ぎないための工夫例】
・スマホを物理的に遠ざける
・SNSを開く時間帯を意識的に決める
・生活の流れの中で「見るタイミング」を固定する
ここから見えてくるのは、「我慢する」「根性で抑える」といった向き合い方ではありません。SNSに近づきすぎないための距離を、あらかじめ自分で設計しているという前向きな姿勢です。
SNSを仕事や学習に使う人にとって、「完全に離れる」ことは現実的ではありませんよね。だからこそ、使う・使わないの二択ではなく、「どのくらい近づくか」「どこまで関わるか」を自分で決めておく。そんな付き合い方が、SNSを長く、無理なく使い続けるための現実的な選択なのかもしれません。
SNSがしんどい……みんながやっている「回復法」
SNSを使っていて、「なんだか疲れたな」「これ以上見続けると、しんどくなりそう」といった感覚を覚えたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回のアンケート結果を見ると、SNSに疲れや消耗を感じたとき、SNSをすっぱりやめるといった極端な選択よりも、一時的に距離を取りながら回復する人が多いことがわかりました(図7)。

もっとも多かったのは、SNSからいったん離れて気分転換するという回答で、全体の44.0%。運動をしたり、趣味に没頭したりと、画面の外に意識を向けることでリフレッシュしている人が多いようです。
そのほかにも、
・しばらくSNSを見ない期間をつくる(デジタルデトックス)
・しっかり寝て、まずは疲れを取る
といった声が続いていました。
SNSの中で無理に気持ちを立て直そうとするのではなく、いったん画面の外に出て、頭や感情を休ませる。そんな行動が、現実的な回復手段として選ばれていることがうかがえます。
一方で、SNSの使い方そのものを調整する工夫を取り入れている人も一定数いました。
【SNSの使い方の調整例】
・数字をあえて見ない、確認を後回しにする
・通知をオフにする
・一時的に特定の投稿やアカウントをミュートにする
時間や情報をすべて遮断するのではなく、自分にとって負担になりやすい部分だけを減らす。そんな関わり方を選んでいる様子が見えてきます。
多くの人が、消耗を感じたまま放置するのではなく、「どう回復するか」「どう立て直すか」を、自分なりに持っている。それが、今回のアンケート結果から読み取れる大きな特徴でした。
全体を通して見えてくるのは、「頑張って乗り越える」よりも、「疲れたら立ち止まる」「距離を取り直す」ことを前提にしたSNSとの付き合い方。SNSを使い続ける立場だからこそ、回復の仕方まで含めて設計している。今回の調査結果からは、そんな姿勢が浮かび上がってきます。
もっと知りたい!SNSとうまく付き合うための小さな工夫
アンケートの自由記述を見ていくと、「これをやれば正解」という共通ルールがあるわけではありませんでした。その代わりに見えてきたのは、それぞれが自分なりの距離感を探しながらSNSと付き合っている姿です(資料1)。

たとえば多かったのが、「気づいたら開いてしまう」を防ぐための工夫。
「夜20時以降は触らないようにしている」
「ホーム画面からSNSのアイコンを消した」
「移動時間の合間だけにしている」
意志の力で我慢するというより、つい開いてしまう状況をつくらないように、環境や行動の流れを少し変えている人が多いようです。
また、他人との比較や数字に振り回されないための意識づけをしている人も少なくありませんでした。
「人は人、自分は自分と意識する」
「比べるのは昨日の自分」
「SNSに執着していると感じたら、少し離れて違うことをする」
それでも心が揺れてしまうことはありますよね。そこで、揺れる前提で「どう受け取るか」を決めておく。そんな姿勢が、言葉の端々から伝わってきます。
中には、回復のための「逃げ道」を意識的につくっている人も。
「横になって休む、目を閉じる」
「ネガティブになりやすいアカウントはミュート・ブロックする」
「ChatGPTに愚痴を吐き出したり、反省会をしたりする」
「AIに感情をぶつけて、言葉を返してもらう」
SNSの中で無理やり解決するのではなく、少し視点をずらしたり、別の場所に頼ったりする。そうした選択肢を持っていること自体が、消耗を長引かせない工夫になっているのかもしれませんね。
まとめ
今回のアンケートから見えてきたのは、SNSに疲れを感じるのは意志の弱さではなく、SNSと真剣に向き合っている人ほど起きやすい反応だということでした。時間の使いすぎや他人と比べて気持ちが沈むこと、反応や数字に心が揺れることも、SNSとうまく付き合おうとしているからこその自然な感情といえそうです。
一方で、多くの人が無理に我慢するではなく、自分なりの距離感や回復法を持ちながらSNSと付き合っていました。完璧を目指すよりも、しんどくなったときに立て直せる工夫を知っていることが大切なのかもしれません。
リモラボは、SNSを自分に合った方法で、無理なくキャリアにつなげたい人のためのリモートワーク実践スクールです。一人ひとりの「自分らしい働き方」を、これからも応援していきます。










